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2020-12-29

「INUA」出身のクリストファー・ホートンがグランシェフに就任。

松本十帖のグランシェフ(総料理長)に、「アンダーズ東京」の副調理長や「INUA」の部門料理長として研鑽を積んだ、クリストファー・ホートンが就任しました。

クリストファー・ホートンは、以前から里山十帖で開催されている料理に携わる人たちが集う「田植え・稲刈りのイベント」に参加していましたが、その際に里山十帖の料理コンセプト「地味だけど滋味」に共感、今回の就任につながりました。

クリストファーが料理を手がけるのは、自然の恵みと人間の知恵を五感で体感するレストラン「三六七(三六五+二)」。

名称の「三六七(三六五+二)」とは、信州、そして新潟をS字に流れる日本一の大河「千曲川・信濃川」の総延長。標高3000メートルの高山から日本海まで続く、壮大な水と土の物語を料理に表現します。さらに367にはもう一つの意味があります。365は文字通り1年、つまり「風土」。その風土に「歴史」「文化」を加えて(+2)の367でもあります。

華美すぎず、刺激的すぎず。私たち自遊人の運営する全てのレストランのコンセプトは「ローカル・ガストロノミー」、日本の風土・文化・歴史を料理で表現することをテーマにしています。

煮る、焼く、切る、発酵させる、熟成させる…。シンプルな料理の中にある、自然の恵みがもたらす味覚の小宇宙。私たちが追い求めているのは、食から風景を連想する、食から文化や歴史を学ぶ、「人間の知的好奇心を呼び起こす料理」です。

薪火で焼いただけの野菜の美味しさから「信州の土壌と太陽の恵み」を知ってもらい、信州らしい鯉料理から「大地から湧き出る水」を感じていただく…。今後、館内で漬物などの発酵食品を製造して料理に使用するだけでなく、素材そのものを発酵させて新たな味を創り出していく予定です。

外国人だからこその視点。そして人類共通の視点。

写真は料理の一例。昨今の料理界の潮流を汲みながらも、華美な盛り付けではなく、素材の持つ様々な「情景」をプレゼンテーションするのがクリストファー・ホートンの料理です。

料理技術におけるテーマは「素材の味をいかに引き出すか」。里山十帖と同様に引き算をベースにしつつ、掛け算、割り算、さらにタイムトンネルを用いる料理。キッチンでは新たな味の組み合わせ、松本十帖ならではの「信州の味」を日々模索しています。

松本十帖では、アフターコロナに大きく変わることが想定される、レストランの価値観、料理の価値観を、新たな視点で発信していきたいと思っています。

クリストファー・ホートン

アメリカ、ワシントンDC近郊出身。幼い頃から料理をする楽しさと、料理が持つ “人を楽しませる力”に魅せられ、15歳からキッチンで働き始める。米国のNew England Culinary Instituteを卒業し、マンダリンオリエンタルホテルや数々の有名店で経験を積んだ後、2014年に日本へ。日本ではAndaz Tokyoの「the Tavern GRILL」にて副料理⻑を務め、その後、「世界のベストレストラン50」で4度も世界一に輝いた「noma」の姉妹店、「INUA」(飯田橋)の一員(部門シェフ)として研鑽を積む。普段出会うことのない野生の果実や草木を食材として使ったり、 発酵・燻製・熟成などあらゆる調理法で食材の魅力を引き出すことに奮闘している。 2020年11月より⻑野県・松本市の「松本十帖」グランシェフ(総料理長)に就任。

株式会社自遊人

1989年、武蔵野美術大学に在学する5人の学生が始めたクリエイティブ・カンパニー。当初はデザイン事務所として活動、1990年からは雑誌編集を手掛けるようになり、2000年には雑誌「自遊人」を創刊。「あらゆるものをメディアに」をテーマに、2002年には食品の製造販売をスタート(株式会社自遊人の暮らし)。2004年には東京・日本橋から新潟・南魚沼に移転。2012年に南魚沼市大沢山温泉の旅館を買い取り、2年間のリノベーションを経て2014年に「里山十帖」としてオープンさせた。その後は宿泊施設や飲食店のリノベーション&プロデュースを積極的に行い、2017年に「山形座 瀧波」、2018年に「箱根本箱」「講 大津百町」をディレクション、2020年に「松本十帖」をオープンさせた。「地域の食」をプロデュースすることにも積極的で、「A級グルメ」「ローカルガストロノミー」などの言葉を作るのと同時に新しい食の価値観を世の中に提言。「里山十帖」は2020年に発刊された「ミシュランガイド新潟2020特別版」で一つ星とレッドパビリオンを獲得した。

岩佐十良

株式会社自遊人代表取締役。クリエイティブディレクター・編集者。1967年、東京・池袋生まれ。武蔵野美術大学でインテリアデザインを専攻。2004年には日本の主食である「米」を学ぶため、活動拠点を東京・日本橋から新潟・南魚沼に移転。そのライフスタイルが注目され『情熱大陸』や『ソロモン流』『カンブリア宮殿』『プロフェッショナル』などのテレビ番組で紹介される。多面的な活動に共通するのは「ライフスタイル」提案を軸にした「モノ」や「ヒト」「空間」の「リアルメディア」化。2016年より3年間、また2021年から再びグッドデザイン賞審査委員を務める。新潟県観光立県推進行動計画検討委員会座長。新潟県の魅力を考える懇談会座長。新潟県・庄内エリアデスティネーションキャンペーン総合プロデューサー。多摩美術大学客員教授。

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