松本十帖とは? ご挨拶に代えて。

貞享3(1686年)創業の「小柳」の再生、 そして「エリアリノベーションのきっかけ」を作ること。 それが「松本十帖」の目的です。

「松本十帖」は、貞享3(1686年)創業の歴史を持つ老舗旅館「小柳」の再生プロジェクトの総称です。十帖とは「10の物語」という意味。この場所で様々な物語を感じ、またお越しいただいた方になにかの物語が始まれば、という意味で名付けました。敷地内には「松本本箱」「小柳」という2つのホテル、ブックストア、ベーカリー、ショップ、レストラン、ハードサイダー醸造所などがあり、敷地外に「おやきと、コーヒー」「哲学と甘いもの」という2つのカフェがあります。

そして松本十帖は、単なるホテル再生プロジェクトではなく、「エリアリノベーションのきっかけ」になることも目指しています。

「温泉街を人々が回遊すること」をイメージして、敷地外に2軒のカフェを作りました。閉じていた旅館を「解放」するため、入り口を4か所に設けて、ブックストアやベーカリー、ショップなどを旅館の敷地内に作りました。

「なぜそんなことをするの?」という声も多いのですが、それは「日帰りのお客様にとっても魅力的な浅間温泉にすること」が、最終的に宿泊者の増加につながると考えているからです。

一般的な旅館と比較すると不便な点があるかもしれません。そもそも敷地内に駐車場がありません。宿泊者の駐車場はホテルへ徒歩3分、カフェ「おやきとコーヒー」の横にあります。チェックインはこのカフェで。その後、坂道を歩いてホテルに向かっていただきます。送迎車も巡回していますが、皆様に歩いていただくことが浅間温泉の活性化につながると考えています。

私たちが見ている近未来の浅間温泉には、たくさんのお店ができて、湯坂や山手通りなどのメインストリートに人が溢れています。その呼び水が松本十帖。現に「おやきとコーヒー」の目の前に横浜から人気のパン屋さん『LDK』が移転してきただけでなく、『東京蚤の市』などを手掛ける手紙社が『手紙舎 文箱』をオープン(当社の経営ではありません)。実際に街と人は、動き始めているのです。

正直な話、設備投資が莫大な旅館経営は楽ではありません。

貞享3(1686年)創業の歴史を持つ老舗「小柳」を引き継いだのは2018年3月のこと。浅間温泉の潜在的な魅力とお湯の素晴らしさに惹かれて、「小柳」の再生を引き受けました。駐車場がないのに巨大な収容人数、階段と段差だらけの建物…。無理難題が山積みの旅館ではありましたが、小柳の再生は、同時に、全国に数多くある元気のなくなった温泉街、そして地方都市の活性化のために「民間企業として何ができるのか?」という挑戦でもありました。

一般的にこのようなプロジェクトには公的資金も多く投入されていますが、「松本十帖」は完全な民間プロジェクト。「民間事業者による地域活性化プロジェクト」、しかも「中小企業によるプロジェクト」として多くの方からご注目をいただいております。

まだ松本十帖は始まったばかり。この計画は皆様のご支援なくしては成り立ちません。浅間温泉にたくさんのお店ができて、湯坂や山手通りなどのメインストリートに人が溢れている未来計画を一緒に実現しましょう。
皆様のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

株式会社小柳
代表取締役 岩佐十良

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